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胃がん検診
検査内容
問診と、胃部X線検査または胃内視鏡検査です。胃部X線検査ではバリウム(造影剤)と発泡剤(胃を膨らませる薬)を飲んで胃のレントゲン撮影を行い、胃の中の粘膜を観察します。胃内視鏡検査では喉の局所麻酔を行った後、口または鼻から胃の中に内視鏡を挿入し、胃の内部を観察します。検査は胃部X線検査または胃内視鏡検査のどちらかのみ受診できます(同一年内に両方の受診はできません)。
※注意事項※ <胃部X線検査> バリウムを飲むことにより、便秘やバリウムが腸内で詰まって腸閉塞を起こすことがまれにあります。 また当日の体調や持病(メニエール、喘息、パーキンソンなど)の状態、指示に従って動くのが困難な場合、問診時や撮影中に中止になることがあります。 ※検査中は撮影台が動いて逆さ吊りのような状態になったり、自力で体位を変えてもらう必要があります。 以下の項目に該当する人は受診できません。
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血圧が180/110mmHg(重症高血圧)以上ある
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体重が120kg以上ある(機械的制限のため)
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血便もしくは便秘(女性5日以上、男性3日以上)がある
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バリウム製剤・発泡剤・食品添加物にアレルギーがある
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けが・持病・手術などにより水分制限(透析など)や運動制限(体位の保持・寝返りが困難など)をしている
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人工肛門を装着している
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過去2か月以内に大腸ポリープを切除した
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妊娠中または妊娠の可能性がある
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日常的にむせがある
以下の項目に該当する人で、検査を希望する場合、リスクを理解した上で問診票に同意すると、受診できる場合があります。
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当日、主治医の指示で血糖を下げる薬を服用している
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3年以内に腸閉塞の既往がある
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1年以内の開胸、開腹手術がある(腹腔鏡を含む)
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1年以内の脳疾患・心臓の発作がある
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現在、治療中、罹患中、経過観察中の消化器系の疾患(クローン病や潰瘍性大腸炎など)がある
<胃内視鏡検査> 以下の項目に該当する人は受診できません。
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妊娠中または妊娠の可能性がある
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消化性潰瘍等の胃疾患で治療中(ヘリコバクター・ピロリ除菌中も含む)
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胃全摘術後
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咽頭、鼻腔などに重要な疾患があり、胃内視鏡の挿入ができない
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呼吸不全がある
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急性心筋梗塞や重篤な不整脈などの心疾患がある
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明らかな出血傾向またはその疑いがある
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収縮期の血圧が極めて高い
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全身状態が悪く、検診に耐えられないと判断される場合
対象者
- 胃部X線検査:30歳以上の男女
- 胃内視鏡検査:50歳以上の男女
料金
<胃部X線検査>
- 30~39歳:3,200円
- 40~69歳:1,600円
- 70歳以上:無料
※40歳以上で、生活保護受給世帯または市民課税非課税世帯の人は無料
<胃内視鏡検査>
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50歳以上:3,000円
※生活保護受給世帯の人は無料
実施場所
- 胃部X線検査:保健センター(集団健診)
- 胃内視鏡検査:指定の医療機関(個別健診)
実施期間
令和7年7月1日~令和8年2月28日
受診回数
2年に1回(胃部X線検査の場合は1年に1回)
検査後は…
検査結果は必ず確認してください。また結果が「要精密」の場合は、精密検査を必ず受けてください。精密検査では胃内視鏡検査または生検が行われます。
検診の間隔は2年に一度(胃部X線検査の場合は1年に一度)です。気になる症状が続く場合は、次の検診を待たず、早めに医療機関を受診してください。
胃がんについて
胃がんは50歳代から増え始めるがんです。胃の壁の内側をおおう粘膜の細胞が何らかの原因でがん細胞となり、無秩序に増えていくことにより発生します。早い段階では自覚症状がほとんどなく、かなり進行しても症状がない場合があります。代表的な症状として、胃の痛み・不快感・違和感、胸やけ、吐き気、食欲不振などがあります。
また胃がんの罹患者数は男女計3位(2020年)となっており、部位別がん死亡者数において、胃がんは男性3位、女性5位、男女計4位(2023年)です。
出典:国立研究開発法人国立がん研究センター がん情報サービス